もう年をまたいでしまったけれども、去年の良かったものまとめを一応記しておきます。
本
283冊読みました。
・人間の生のありえなさ/脇坂真弥…本当のことしか書かれていません。
・房思琪の初恋の楽園/林奕含…三人称多元で書かれた小説としての構成が巧みなぶん、現実にあった暴力の酷さが際立つ作品でした。教師と生徒・学生のあいだでおこる力関係については日本の大学でも度々問題になりますが(わたしの大学生活はそれで少し変わってしまいました)、「文学」としてそれはどのように扱うことができるかということの強力な一つの答えだと思います。
・ねむらない樹(特集:葛原妙子)…葛原妙子の短歌になかなかアクセスできてなかったので、この特集や『幻想の重量』(今読んでいるところ)、歌集の刊行は喜ばしいことでした。
・問題=物質となる身体/ジュディス・バトラー…この本の訳がでなかったら卒論かけてなかったかもしれないです。
・他者の影/ジェシカ・ベンジャミン…おなじく卒論関連で良かった本です。
・わたしたちが光の速さで進めないなら/キム・チョヨプ…2021年はわりと意識的にSFを読むようになったのですが、これが良かったのがきっかけということもあります(『三体』は第一巻しか読めてないけれどいつか最後まで読みたいです)。
・虚無への供物/中井英夫…有名どころのミステリも読むようにしていました。『すべてがFになる』も良かったですが、やっぱりこれが傑作でした。
・海をあげる/上間陽子…いろいろな賞もとった本ですが、読んでいれば否応なくこちらが動かされてしまうような文章の強さがあります。
・紙の民/サルバドール・プラセンシア…凝ったギミックが使われながら、単純におもしろい!という感じの小説でした。
・本を書く/アニー・ディラード…奥歯の紹介で知った本でした。書くことについて書かれている本はいろいろありますが、そのなかでも特に真摯なものだと思います。
映画
61本しかみれてないです。
シンエヴァとロメールの『モード家の一夜』、タルコフスキーの『鏡』がよかったです。
買ったもの
・Air pods pro…生活必需品になりました。これなしで街を歩けないです。
・nintendo switch…12月31日に思い切って購入。よかったかどうかはまだわかりません(飽き性なため)
・マジョマジョの香水…小学生くらいの時からたびたびドラッグストアのテスターをつけてはいい匂い〜とやっていたのですが、買いました。液体タイプの香水は少ないのでいいです。
・サラサナノ…最近好きなペンです。
その場しのぎで精一杯、という感じの年だった気がします。特に後半は毎日はやく終わってほしいということしか考えられませんでした。2022年3月まではのんびり自由にすごして、4月からはとにかく死なないようにするという感じで頑張りたいです。