2020-02-29(バロックと女性/関連)

 

 


トレンチコートだとまだ寒い。春休みに稼いでおく計画が危うくなっているので節約…というふうにはあまりならない。書籍代がかかりすぎていることは承知していて、解決策としては書店に行かないということしかないけれども、書店以外あまり行くところがないのでしょうがない。でも本は安いと思う。なにより一度買うと減らずにずっと手元にあってくれる。大学生の飲み会は一回2000〜3000円もするらしく、それなら単行本一冊買った方がいいに決まっている。こういうこと言うからそれは友達が減っていくに決まっているのだけれど。

というわけで、今日も本をたくさん抱えて帰った。この状況下では大学の図書館も閉まってしまうかもと思ってめぼしい本も借りておいた。

宮川淳『鏡・空間・イマージュ』をひらいたら、「本書は、金井美恵子坂部恵清水徹豊崎光一の編集による風の薔薇叢書の一冊として刊行された」とあり、金井美恵子坂部恵の接点に驚いてしまった。この間、イリガライとライプニッツがつながったものそうだけど、べつべつに興味のあったものが不意に結節点を持つとがぜん面白くなる。そういう意味では、クリスティーヌ・ビュシ=グリュックスマンの『バロック的理性と女性原理』は今の興味が詰まっていそうで、まだ数ページしか読んでいないが読むのがたのしみ。本はちゃんと読まなくてもわくわくできるところがすごい。冒頭の「入口が何箇所かある町、広場・四つ角・抜け道・小道の増殖していく迷路、過去と記憶で幾重にもなった肉体のようなもの、そのような町を想像していただきたい。これは要するにバロックの町なのだ」という文章から、この前読んだ『パリンプセスト』のことを思い出す。まさにこのような世界だった(これはケヴェドの『夢想』という本からの引用らしい)。

 

Kindle Unlimitedのキャンペーン期間が終了して、解約した。読みたかった歌集がいくつか読めてよかったけれど、やはり電子書籍はどうも集中して読めないみたいだった。本のことばかり考えている、というわけでもないのに本のことばかり書いてしまう。