2021-05-13(生活/不安)

 

毎日ここに日記をのこすのは無理だった。土曜の夜から不安と緊張に呑まれてほとんど何も手に付かないような状況が続いている。細切れに寝る。何も、といっても必要最低限のことはやれているので、そとから見ればできていることになるのかもしれない。このあいだ大学の相談室の予約をとって、カウンセリングのようなものを受けたけれど、そこでも最低限のことができていれば、まあ良いのではないか、と言われた。「自分のやりたいように、また積極的に生きてください!元気でね」と書かれた、大学に入ったばかりの頃にもらったメールを見つけた。積極的に生きるってなに。

 

日曜にシンエヴァを見たという話も書こうと思っていた。でも今はアヤナミの声が脳内にこびりついてしまったということしか言えません。

 

たそがれ、——昼がその最後の力を使いはたすあの苦悩の時刻に、私は猫をかたわらに呼んで私の不安をしずめた。そのような不安を、私は誰に打ちあけることができたか?「ぼくを安心させてくれ」と、私は猫にいうのだ、「夜に近づく、そして夜とともに、ぼくの身近な妖怪どもが立ちあらわれる、ぼくはこわい。三度、すなわち昼が去るとき、ぼくが眠りにはいるとき、ぼくがふっと目をさますとき。三度、ぼくを置きざりにする、ぼくのつかんだと思っていたものが、ぼくをすりぬけて……。ぼくはこわい、空白に戸口をあけるそうした瞬間が、——のぼってくる夜がきみを息づまらせようとするときが、睡眠がきみをのみこむときが、きみが真夜中に、どれがきみであるかを見さだめ、何がきみでないかを考えるときが。昼はきみの気もまぎれる、だが真夜中は舞台装置をもたない。」

 

ジャン・グルニエ『孤島』、井上究一郎訳、ちくま文庫、34頁