2020-04-01(金毘羅/待つこと)

 

 

 

 

私は何もかも他人事のような涼しい顔をし、人を罵倒しながら、それを他人にユーモアと感じさせ、なおかつ自分がいつも一番正しいいい立場にいる事、を母から期待されていました。それが「男」になる方法だったからです。

 

笙野頼子『金毘羅』

 


これはまだ途中だけど面白すぎる小説。本を読んでいて人に勧めたいと思うことはほとんどないのだけれど、これは全人に勧めたい。金毘羅が一人称なんて、そんなことアリなんだ。

 


その前まで読んでいたアンナ・カヴァンの『アサイラム・ピース』もとても良かった。

 

 

ただ待っている以外に何もすべきことがないまま家にこもっているのは、なんと苦しいことなのだろう。待つこと——それは、この世の何よりも難しいことだ。待つこと——自分の疑念を、恐れを、揺れ動く希望を打ち明けることのできる人間がまったくいないままに。待つこと——

 


妙に現実味のある文章。

 


しかし働いている時間が長いと読み書きする時間は短くなり、ものに対する解析度が低くなるのは確かで、忙しいのを言い訳にして自分の感情や部屋の散らかりを無視する。この状況でそこそこ密集空間にいて大丈夫かな?とは思うけれど、わたしにできることは限られている。働き先の人とは、ほとんど毎日会っているのにもかかわらずわたしにしては珍しいことについ喋りすぎてしまうけれど、話が合うというわけでも無さそうだし、不思議だ。喋りすぎて毎日寝る前にぼーっとした飽和状態になってしまうので困っている。