2019-08-12(バッハ/ロリータ)

 

昨日はすごく調子が悪くて、ぐずぐず泣いたり甘いものばかりを食べていたりした。青山ブックセンターの選書フェアを見て、そのあと渋谷まで歩いて東急の古本市に行ったけれど何も買わなかった。表参道に行くのは久しぶりだった。歩くのに気合がいる街だ。期末が忙しいとか喉の調子が悪いとか何かと理由をつけて行っていなかった練習に行ったけど、やっぱり今取り組んでいる曲はあまり好きになれないので来週の本番に出るのもやめにした。バイオリンの発表会で一度弾いたときに「バッハに向いているね」と褒められたことがあって、バッハは何となく性に合っているなと思っている。でも、歌となるとあの精巧な正確さを表現することが技術的に難しいのだろう。

 

お盆という概念がすっかり抜け落ちていて(だってずっと労働はあるし父親も帰らない)勉強会の予定がなくなったので、今日は焦らずにゆっくりと本を読んでいた。ナボコフの『ロリータ』は小学生のときに読んだ気がしなくもないけいれど、改めて読んだらわりと面白かった。もっと執拗で官能的な描写があると思っていたけれど、意外と軽くてユーモアのある語り口で、ストーリー重視という感じだった。若島正の解説や注釈を読むと、ふーんと思うけれど、やっぱり小説内の一文に引っかかってそれを暗号のように解読することに興味はない。海外の長編を読んだのは実は結構久しぶりかもしれない。久しぶりという言葉を多用しがちな気がする。

昨日買ったちふれの青や紫に光るホログラムを、デュカートのみずいろのマニキュアのうえにのせたらすごくかわいくてずっとみている。

 

私にはもちろん、彼女は殺せない。つまり、愛していたからだ。一目見たときから愛していた、最後に見たときも、そしていつ見るときも、永遠に。