2019-05-02(あちら側/音楽)

 

 

 

おととい、松竹で「寝ても覚めても」と「きみの鳥はうたえる」の二本立てをみて、大ダメージをくらっている。おもえば日本の恋愛映画を映画館で見たことがなかった。画面の大きさはあまり気にならないが、とにかく大きな音に弱い。あちら側には行かれないことをこんなに突きつけられて途方にくれる。

「私が長らく不満だったのは、映画であれば画面にラジオもステレオも音楽家も見えないにもかかわらず、然るべき時に妙なる音楽が流れ登場人物たちはいとも簡単に甘美な気分に入り込めるのに、現実生活においてはそういう風にうまく音楽が流れはしないことなの。」

 

松浦理英子『セバスチャン』